三重県民手帳10年のあゆみ

2017年版


【 微風(白) 】
【 紅葉(赤) 】
【 宙(縞紺) 】
【 漣(無地紺) 】

 三重県民手帳3年目は新たな試みを始めた記念すべき年でした。それは表紙カバーに三重の伝統工芸品を採用する事。多くの候補の中から選んだのは、津市の「伊勢木綿」でした。
 津市一身田にある臼井織布さんで作られる伊勢木綿は1反(13m)を織り上げるのに1日かかるほどの貴重な布。そのカラフルな色合いの布を4種類使ったカバーを制作しました。
 全国の県民手帳ではほぼ見られない布製カバーをいち早く採用し、木綿の柔らかい風合いが感じられる三重県らしいカバーは大変好評で、伝統工芸品の採用はその後の三重県民手帳のトレンドとなっていきます。
 我々印刷工業組合が、三重県愛を刺激することや三重県のより良い産品を紹介すること、三重の人々の素晴らしい取り組み、職人さんの仕事、三重に住む若い人を応援したい。そのような三重県の良さを紹介するツールとして三重県民手帳を位置づけることがはっきりと見えてきた3年目の手帳制作となりました。
 ちなみに、この漣という名のカバー生地は伊勢志摩サミットにおける贈答用おみやげとして使われた柄で、伊勢木綿の座布団の生地に使われました。手帳発売の際、そのことをアナウンスしないところが印刷工業組合の不器用で奥ゆかしい所かも……