三重県民手帳10年のあゆみ

2018年版


【 むじなハート 】
【 ミエ縞 】
【 ミエ花 】

 3年が経過して順調に部数を伸ばしてきた三重県民手帳の最大の成功ともいえる年が鈴鹿の伝統工芸品ある「伊勢型紙」をカバーに採用することになった2018年版でした。
 「伊勢型紙」とは江戸時代に最盛期を迎え、主に着物を染める際の型紙として使われてきました。三重県民手帳のカバーは伊勢型紙の本来の用途である染型紙を彫刻していただき、それを木綿に染めることで作っていただきました。江戸時代にはそれぞれにデザイン・彫刻・染色という分業で仕事がなされていましたが、今回は若手の女性彫師である那須恵子さんに柄のデザインも考えていただき、彫刻もしていただきました。那須さんの描いた柄は、赤はミエという文字が花のように描かれ、緑はヨレた三本の縦縞が並ぶことで三重をイメージし、銀の箔押しは細かい♡が無数に彫刻されています。染めの作業は東京の染屋さんにお願いして完成に漕ぎつけ手帳に落とし込むことができました。
 2018年の印刷工業組合の新年互例会にお越しいただいた当時の三重県知事であった鈴木英敬氏(現衆議院議員)がお話しされたエピソードを紹介すると、「ある日の朝、いつものように津市のトレーニングジムにいましてね。ランニングマシーンの所で一緒にトレーニングしていた市長からテレビに三重県のことが紹介されているよ、と言われました。NHKのおはよう日本で全国の県民手帳が紹介される中で三重県民手帳を中心に取り上げていただいている映像を見て大変誇らしく思いました。」との事。
 オンエアー当日の組合事務局の電話は終日鳴りやむことがありませんでしたので、反響はとても大きかったのが印象的でした。